新着情報 | ろ過装置(濾過機)、分離機、分離装置の専門メーカー東洋スクリーン工業株式会社

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ミクロの精度でナノの世界を支えるビーズミル用ファインウェッジ®
粉砕技術は古代から人に欠かせない技術で、定義としては固形物に機械力学的な力を加えて目的の大きさに砕く操作で、鉄鋼業やセメント業でボールミルが使われていました。
電子機器の小型化、医薬・化粧品の高機能化に伴い、「粉」の世界でも必要とされる領域はどんどん微細化し、ナノ粒子の工業化が進んできています。
このナノ粒子を作り出す技術の1つとして、球形の媒体を容器内で高速回転させることで粒子をさらに微粉砕(分散)するビーズミルと呼ばれる機械が多くの用途で使用されています。
◆ ビーズミルとファインウェッジ®
ビーズミルに使用される球形の媒体であるビーズを装置内に保持し、破砕した粉体を含むスラリーをミル外に排出すために、スクリーンは古くから使われていました。中でも太い線径で小さな目開きをつくることができるウェッジワイヤースクリーンを広く使用して頂いております。
近年では多業種で高機能化が進みナノ粒子レベルの破砕技術へのニーズが増えることで、このビーズ自体も次第に細かくなり、現在では数十ミクロンほど小さなものもあり、それにともないスクリーンの目開きもより微細化が求められ、当社ファインウェッジ®をご使用いただく場面も増えてまいりました。
◆ なぜファインウェッジなのか?
①目開き許容差
どのようなスクリーンもその隙間は完全に均一ではなく、金網では日本産業規格(JIS)で定められる工業用織金網の目開き(すきま)の許容差が定められています。ファインウェッジには規格はありませんが、当社で織金網の目開き許容差よりも厳しい品質基準で製作ができます。右図は高精度カメラを用いて連続的に100カ所のすきまの幅を測定した結果を分布に表したものです。

こうした当社独自の厳正な目開き精度管理体制により、均一性の高いスクリーンを各メーカー様に供給しています。
②高い開口率
ファインウェッジは従来よりも使用するワイヤーの幅を小さく製作できるため、従来のウェッジワイヤーに比べて高い開口率があります。つまり、同じ大きさでより多くのスリット(すきま)を形成できるため、これまでよりも流量を増やして処理することができます。
③加工形状のバリエーション
任意の直径や長さの寸法で製作できるため、設置スペースや使用目的に合わせて柔軟な設計対応が可能です。


目開き30µmのビーズミル用ファインウェッジ
今回はビーズミルにご使用いただいている理由についてご紹介しました。お客様によって様々なメリットを感じていただき、お客様の製品価値向上に寄与しております。
ご質問やご興味がございましたら下記よりお問い合わせいただけますと幸いでございます。

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